【映画感想】アンダーニンジャ
原作を読んでいたので、興味があって映画館に鑑賞に行ってきた。
大枠な感想としては無難なアクション映画って感じかな。
年齢制限が無いので、小学生くらいの子供を連れた家族連れも結構いて、その子たちも特に騒ぐことも無く最後まで観ていたようなので。
多分子供もギリギリ観れるように極力グロい表現を減らすようにしている。
現代に生き延びた忍者同士の戦い。政府からの忍務を請負う主人公側のNINという組織と、それに敵対するアンダーニンジャ(UN)が主な勢力。Netflixの「忍びの家」も似たような設定だったし、現代の忍者を扱うとこんな感じになるんだね。本作の違う点は、技術が進化してて、ドローン型の手裏剣とか、姿が消えるスーツとか、SOLみたいな遁とかそういった部分も面白い。
ストーリーは原作の8巻までをコンパクトにしたもの。UNによる講談高校襲撃がクライマックスだが、確かにあそこが原作でも一番盛り上がるところなのでそりゃそうなるだろうなって感じ。
原作にある脇にそれるエピソードとか本筋と関わるのか分からない登場人物を削ぎ落しているので、わかりやすくなっている。
登場人物については、再現度は高い方だと思う。
映画を観る前に巷の感想を読んでみると福田雄一監督による、いわゆる福田節への批判が多かった。
この人の監督作品を観たことは無かったが、経歴を観てみるとテレビのバラエティ番組とかコメディ寄りのドラマに関わっていたようなので、そちらが好きなんだろうなというのは予想がつく。
ネットの不評で特に多かったのは、ムロツヨシと佐藤二朗によるコメディシーン。要はここだけくどくて、キャラというより本人じゃんという批評。実際見て観たが、確かに時間が長くて、登場人物というより本人たちがアドリブで遊んでいるように見える。
原作を読んだ感じだと、ちょいちょい横道にそれる中でシュール系のギャグも散りばめられているので、ちょっと雰囲気違うかな。
ただ、この映画の前半部分はどちらかというとギャグパートというか、後半のバトル編への導入みたいなところもあるので、幅広く観てもらうにはこんな感じでもいいのかなと思った。
特に、ムロツヨシ演じる大野と山崎賢人演じる九朗のあのシーンは劇場内でかなり受けていたので、客を映画に引き寄せる効果はあったように思う。もっと短くても良かったけどね。
あと、佐藤二朗の演じる吉田が動きで笑わせに来るシーンは、ちょっとベタすぎて笑えなかったな。吉田のキャラともかけ離れている気がするし。
全編を通してアクションシーンは格好いい。アクション監督田渕さんについては、『シン仮面ライダー』のあのドキュメンタリーを観てしまっていたので、応援せずにはいられない。
アクションの部分は何度も観れるなぁって内容だった。
原作ファンからの評価は不評で、フジテレビの不祥事の影響もあるだろうし、続編は無いだろうな。
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