【ドラマ感想】忍びの家
せっかくNetflixに入ったので観ておこうと思い、海外でも評判の良いという『忍びの家』を全8話視聴した。
テンポもよく、アクションと日常のバランスも良く、当たり前だけど海外ドラマっぽい展開で面白かった。
(ネタばれあり)
俵家
主人公である晴の家族。服部半蔵の子孫で政府の仕事を請け負っていた。だが父親である壮一の方針で普通の家族になるため政府の仕事を断り続けていた。
基本的にこの家族を中心に物語が展開される。兄弟の末っ子の陸を除いて全て忍びであるため、日常に卓越した身体能力を織り交ぜつつ過ごしているのが、現代に生きる忍びっぽさをコミカルに描く。
だが結局家族は普通の家族であるよりも忍びの面にシフトしていってしまう。
特に母親の陽子が有能で強くて印象深い。
あと、陸だけは唯一忍びでないままで過ごしてほしかったが、家族の秘密を知って忍びの修行を始めてしまうのが残念だった。
晴
主人公で、能力は高いが優しくて非情になれないという、いわゆる主人公キャラ。
彼の優しさが今回のメインストーリーとなる事件を起こすことになるのだが、最後まで非情になれないまま終わったのは、ある意味でブレていないと言えるのだろう。
可憐
忍びの起こした事件について、一般人の視点から見る役割のジャーナリスト。といってもムーの記者という設定が面白い。ネトフリだとこういう設定が使えるかって思った。
加えて晴とのロマンスも担当する。だが忍びの掟で恋愛禁止のため、別れさせられる運命に。ジェダイみたいだな。
そうなると、服部一族はどうやって子孫を残すんだ?っていう気もするが。
風魔
服部一族と敵対関係にある忍びの一族。俵家の敵で、事件を引き起こす。
俵家は政府から仕事を請け負うが、風魔は独自で行動する理念らしい。
というか最終話から考えるに、政治の中枢に一族の者を送り込む目的があるようだ。
元天会
カルト教団だが、実態は風魔一族の隠れ蓑。うさん臭さ満点でよかった。
教祖にして風魔の党首である辻岡洋介が、かつて晴がとどめを刺さなかった風魔であるという因縁がある。
辻岡を演じる山田孝之はうさん臭い役がうまいなぁ。
アクションシーン
ファンタジーではない、なるべくリアリティのあるアクションにしようとしているのが良かった。
かなりトレーニングを積んだんだろうなあという身体能力を見せるシーンが多かった。
特に好きだったのは、第一話の終盤にあるクラブでの澤部との戦い。晴が一般客に危害を加えないように相手の行動を抑えながらも格闘するところが、現代での忍びの戦いっぽくて格好良い。こういうシーンをもっと見たかったな。
他は冒頭の船とか、中盤の倉庫みたいなとこや、終盤の工場の中など、割と広いところで忍者同士の戦闘が起きるという感じで、純粋にチャンバラのアクションを楽しめる。
6年前の誘拐事件
政治家向井瞳子が風魔に誘拐されたのを俵家が救い出した事件。これは結局なんの意味があったのかなぁと思っていたが、最後にわかるが風魔が仕組んだものだった。向井瞳子が風魔の一味で、誘拐されたことで同情を買って選挙を有利に運ぶためのものだった。
つまり、政府と俵家はまんまと風魔に乗せられたということだ。
日食
物語の終盤の事件。風魔による毒の散布を食い止めた俵家だが、それが日食の本当の目的ではなかった。
政治家のパーティーで向井瞳子以外の有力な政治家が毒殺され、彼女が大きな権力を得ることになる。
風魔はしっかり目的を果たした結果となった。
岳
6年前の誘拐事件の際に風魔に殺害されたと思われた、晴の兄。まあ、海に消えただけだから生きているのだろうとは思ったけど。
風魔に生かされ脱出したが、実は風魔に鞍替えしていた。そして辻岡を殺して自分が風魔の新たな党首となってしまう。
服部の血筋でも風魔小太郎になっていいのかね?そこが気になった。
その他
風魔がのさばっているので、物語としては解決していない。
文化庁忍者管理局に命令を出していたと思われる政府の電話の人も日食で殺され、風魔に乗っ取られている。
シーズン2があるような終わり方なので、出来たら楽しみにしている。
シティーハンターと同じく16歳以上推奨になっているが、想像していたよりずっと観やすかった。
すごくグロいなあというシーンは無かったかな。


この記事へのコメント