【ドラマ感想】VIVANT
TBSが野心的に取り組んだドラマのVIVANT。
ちゃんとお金をかけて戦略的に取り組むと視聴者は支持するという好例を作ったと思う。
日本のドラマが面白くなってほしかったので、成功してほしかった。
海外ドラマのように複数人の脚本家を使って、伏線をちりばめた後にちゃんと回収するところは好感が持てる。
考察を楽しむドラマだったといえようか。
全体的な感想
事前に宣伝をしなかったことで当初は裏目に出るかと思ったが、それは杞憂で見始めると楽しもうと引き込まれる力を持っていた。
堺雅人がビジネスマンなのできっと半沢直樹的なサラリーマン真夏の大冒険のような内容かと思いきや、国家の危機を防ぐための内容に変わっていく展開が刺激的だった。
「別班」という知る人ぞ知る存在をテーマに掲げ、このドラマを観るまでその存在を知らなかった。しっかり国会でも質問されている話題だったんだね。
冒険ドラマというより、スパイ物じゃないかなと思う。
コバートアフェアとか、もうちょいアクションがあればジェイソン・ボーンシリーズを思わせる内容だったかな。
(ネタばれあり)
ストーリーについて
山本を排除する4話までの展開は秀逸だったな。乃木が正体を隠して誤送金の謎を追いながらテロ組織テントに接触しようとし、山本を巧妙に追い詰め、最後の始末まで楽しめた。
その後は乃木の過去を振り返り、いよいよテントの親玉ノゴーン・ベキに接触するという流れ。
テントに潜入するために仲間を裏切ったように見せかけるところでは、まああの四人は生きてるだろうなぁってほとんどの人が思ったよね。
逆にもっと複雑な展開を考察しすぎて黒須が裏切者説がけっこう飛び交っていた印象。黒須はずっと乃木のこと裏切らなかった。
テントの本体に接触してからがちょっと大人しい展開が続いたが、敵組織の実態を探るのとベキの過去について合わせて2話分使うところは、せっかちなこのご時世で冒険してると思った。
テントが孤児院を運営していて、運営費を賄うためにテロ活動をしているという真相は予想してなかったな。人間が善悪併せ持つってことだろうね。
採掘権を持つフローライト絡みで40年前のヘリの裏切りがあったのかと思ったが、そういうわけでもなく上原官房副長官の保身によるものだった。
最後ベキたち三人が乃木に撃たれ、火事で死んだことになった。煤になっているのは銃で撃たれたことを隠すためかと観ている時は流していたが、実は生きている説もある。急所を外す腕前の乃木ならありあえるかもな。
最終話の不満点
1.バルカとノコルの調印の場にベキが現れて長々と説教するシーンが退屈だった。一方的にただ正論を語るのって現実世界でも受け入れる人は少ないし古臭い演出だな。時代劇の大岡裁きかよって感じで。あそこは皮肉を込めたアドバイスをさらっと言うくらいが、むしろ良かったのではなかろうか。
2.ベキが去るシーン。モンゴルの風習であるのだったら良いのだけど、テントのメンバーと警察官が全員が一斉に膝ついて頭を下げるのが違和感があった。こちらも時代劇かファンタジーみたいで。テロリストの親玉と孤児院の創設者に?もっとバラバラに個人個人で礼を言うくらいじゃなかろうか。
3.ベキが恨んでいた、ヘリコプターを戻させた張本人。今まで一度も出演シーンが無かった橋爪功かよって、それは無いよ。おお!ってならないよ。こいつ何の役だっけ?ってなるよ。せめて1から5話の途中に一度くらいは関りを持たせてくれよ。
気になる残りの伏線
これは何度も見込んでいる方々はたくさん思いついているのだろうけど、俺が気になっているのは今はこれくらいかなぁ。
いくらでも発展できる設定ではある。
・小日向はホントにただの不倫上司?取り調べの時の含み笑いみたいなのはなんだった?
・薫はほんとに現地にいただけの医者?政府関係者とか?
・ジャミーンが野崎とハグを嫌がったのはなぜ?善悪を見抜く力でいうと野崎はどっち?
まとめ
不満も少しあったが、でも全体的にはこうやって考察を楽しんだ後に本編も楽しめる面白いドラマだった。
何年か前に日テレであった考察を楽しむドラマのように、ムチャクチャなオチだ!ということは無かったかな。
自分にとってはこれは楽しむためのドラマで、感動するためのものでは無いという印象。
堺雅人の長台詞のシーンは若干、過去のTBS日曜劇場の作品がよぎることもあったので、松村邦洋のモノマネを思い出してしまった。
堺雅人で言えば、生放送でチンギスの人にモンゴル語を褒められているシーンがあった。
モンゴル語に限らず事前準備が大変だったんだろうなぁっていうのが伺える。
2シーズン目の噂もあるし、同程度のクオリティで提供していただけるなら、こちらも楽しみに待っていたいと思える作品だった。

日曜劇場 VIVANT(上) (扶桑社BOOKS文庫) - 福澤 克雄, 蒔田 陽平

ちゃんとお金をかけて戦略的に取り組むと視聴者は支持するという好例を作ったと思う。
日本のドラマが面白くなってほしかったので、成功してほしかった。
海外ドラマのように複数人の脚本家を使って、伏線をちりばめた後にちゃんと回収するところは好感が持てる。
考察を楽しむドラマだったといえようか。
全体的な感想
事前に宣伝をしなかったことで当初は裏目に出るかと思ったが、それは杞憂で見始めると楽しもうと引き込まれる力を持っていた。
堺雅人がビジネスマンなのできっと半沢直樹的なサラリーマン真夏の大冒険のような内容かと思いきや、国家の危機を防ぐための内容に変わっていく展開が刺激的だった。
「別班」という知る人ぞ知る存在をテーマに掲げ、このドラマを観るまでその存在を知らなかった。しっかり国会でも質問されている話題だったんだね。
冒険ドラマというより、スパイ物じゃないかなと思う。
コバートアフェアとか、もうちょいアクションがあればジェイソン・ボーンシリーズを思わせる内容だったかな。
(ネタばれあり)
ストーリーについて
山本を排除する4話までの展開は秀逸だったな。乃木が正体を隠して誤送金の謎を追いながらテロ組織テントに接触しようとし、山本を巧妙に追い詰め、最後の始末まで楽しめた。
その後は乃木の過去を振り返り、いよいよテントの親玉ノゴーン・ベキに接触するという流れ。
テントに潜入するために仲間を裏切ったように見せかけるところでは、まああの四人は生きてるだろうなぁってほとんどの人が思ったよね。
逆にもっと複雑な展開を考察しすぎて黒須が裏切者説がけっこう飛び交っていた印象。黒須はずっと乃木のこと裏切らなかった。
テントの本体に接触してからがちょっと大人しい展開が続いたが、敵組織の実態を探るのとベキの過去について合わせて2話分使うところは、せっかちなこのご時世で冒険してると思った。
テントが孤児院を運営していて、運営費を賄うためにテロ活動をしているという真相は予想してなかったな。人間が善悪併せ持つってことだろうね。
採掘権を持つフローライト絡みで40年前のヘリの裏切りがあったのかと思ったが、そういうわけでもなく上原官房副長官の保身によるものだった。
最後ベキたち三人が乃木に撃たれ、火事で死んだことになった。煤になっているのは銃で撃たれたことを隠すためかと観ている時は流していたが、実は生きている説もある。急所を外す腕前の乃木ならありあえるかもな。
最終話の不満点
1.バルカとノコルの調印の場にベキが現れて長々と説教するシーンが退屈だった。一方的にただ正論を語るのって現実世界でも受け入れる人は少ないし古臭い演出だな。時代劇の大岡裁きかよって感じで。あそこは皮肉を込めたアドバイスをさらっと言うくらいが、むしろ良かったのではなかろうか。
2.ベキが去るシーン。モンゴルの風習であるのだったら良いのだけど、テントのメンバーと警察官が全員が一斉に膝ついて頭を下げるのが違和感があった。こちらも時代劇かファンタジーみたいで。テロリストの親玉と孤児院の創設者に?もっとバラバラに個人個人で礼を言うくらいじゃなかろうか。
3.ベキが恨んでいた、ヘリコプターを戻させた張本人。今まで一度も出演シーンが無かった橋爪功かよって、それは無いよ。おお!ってならないよ。こいつ何の役だっけ?ってなるよ。せめて1から5話の途中に一度くらいは関りを持たせてくれよ。
気になる残りの伏線
これは何度も見込んでいる方々はたくさん思いついているのだろうけど、俺が気になっているのは今はこれくらいかなぁ。
いくらでも発展できる設定ではある。
・小日向はホントにただの不倫上司?取り調べの時の含み笑いみたいなのはなんだった?
・薫はほんとに現地にいただけの医者?政府関係者とか?
・ジャミーンが野崎とハグを嫌がったのはなぜ?善悪を見抜く力でいうと野崎はどっち?
まとめ
不満も少しあったが、でも全体的にはこうやって考察を楽しんだ後に本編も楽しめる面白いドラマだった。
何年か前に日テレであった考察を楽しむドラマのように、ムチャクチャなオチだ!ということは無かったかな。
自分にとってはこれは楽しむためのドラマで、感動するためのものでは無いという印象。
堺雅人の長台詞のシーンは若干、過去のTBS日曜劇場の作品がよぎることもあったので、松村邦洋のモノマネを思い出してしまった。
堺雅人で言えば、生放送でチンギスの人にモンゴル語を褒められているシーンがあった。
モンゴル語に限らず事前準備が大変だったんだろうなぁっていうのが伺える。
2シーズン目の噂もあるし、同程度のクオリティで提供していただけるなら、こちらも楽しみに待っていたいと思える作品だった。

日曜劇場 VIVANT(上) (扶桑社BOOKS文庫) - 福澤 克雄, 蒔田 陽平

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