【読書】すべてがFになる

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もう25年前の作品になるので今さら感もあるが、おすすめミステリィなんかを検索しているとよく目にするので、森博嗣氏の作品を初めて手にしてみた。
氏が工学博士なのでその知識を活かしたトリックを取り入れていることから「理系ミステリィ」と呼ばれているのも、どんなものなのか気になった理由の一つ。
頭からひたすら研究についてつらつらと語られたら途中で読まなくなりそうだなぁという不安もあったが…

概要

蓋を開けてみるとちゃんとミステリィ小説だった。他の作品は読んでないが、この作品に関してはクローズドサークル物だ。
著者の経歴を活かしやすいように工学博士の研究所が舞台となっている。
そこで起きた殺人事件に関する謎解きがメインストーリーだ。

登場人物

探偵役となるのが、N大学助教授の犀川創平とその学生の西之園萌絵だ。犀川が中心となって推理するのだけど、萌絵も決してただのワトソンではない。
天然だけど頭の回転が速いという設定がむしろよくある助手役と違って魅力的に見せている。さらに、萌絵が犀川に対して積極的にアピールしているのも好感が持てる。
犀川はぶっきらぼうだが決して近寄りがたくはない隙もあるところで親しみを持たせている。

そして事件の鍵を握るのが真賀田四季という天才女性学者だ。すでにリケジョの先駆けのようなものを予測していたということだろうか。
この四季が『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターのような存在となっている。

Fのトリック

トリックは色々散りばめられているが、肝となるのはタイトルにあるとおり「すべてがFになる」に絡んだものだ。
これに関しては自分のようにプログラミングに携わったことのある者なら理解しやすいものだ。
だが着眼点は面白かったので、こういうものでミステリィのトリックを仕掛けることができるのかと感心してしまった。

こっちのトリックが面白かっただけに、もう一つのヘリコプターに関する方はちょっと強引な気もしたが、そこは重要な部分ではないのでまあいいかという感じ。伏線については論理的に回収しているしね。

ドラマ版

地上波でドラマをやっていたことすら知らなかった。主役のキャスティングを見ると、ちょっとイメージと違ったな。
今だと誰かな…犀川は津田 健次郎、萌絵は浜辺美波か芳根京子というのはどうだろう。
四季は難しいな…若いけど橋本愛とか。

感想

小道具や使っている技術は25年前なので若干古めではあるが、今読んでも気にするほどではない。今だったらこう置き換わっているなぁくらいの想像しながら読んでしまってはいたが。

総じて、充分に楽しめるミステリィなので、おすすめで紹介されているのも良く分かった。別の作品も読んでみようっと。

主人公の二人についていえば、萌絵があれだけ犀川に積極的に行っているので、もっと二人の関係が深まってもいいと思う。

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&Mシリーズ (講談社文庫) - 森博嗣
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