【映画感想】シン・仮面ライダー

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子供の頃ウルトラマンも好きだったけど、仮面ライダーはもっと好きだった。等身大ヒーローである点、少し影がある点、敵が犯罪組織である点が子供心に単純じゃないエンタテイメントのように思えていたのだろう。
そんな仮面ライダーの初代を『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』として庵野監督がリメイクすると知って期待しないわけがない。
去年『シン・ウルトラマン』を劇場に観に行ったとき流れていた特報を観て、むしろその時の映画よりも期待してしまったくらいなのだ。



そして観に行った感想としては、事前に見ていたTwitterやYoutubeにおけるネタバレ無し感想での微妙な空気よりは面白かった。だが期待が高過ぎた分、思ったよりあっさりだったな。

(ここからネタばれあり)

本郷猛

自分の持つ力に疑問を持つ悩めるヒーロー。暴力には拒否反応を示すが、他人を守るために力を振るうことを受け入れた。
パンフを読むと池松のボソボソという演技は恐らく指示されたものらしいが、リアリティーがあってよかったと思う。
葛藤から立ち直るための背景として父親のエピソードが用意されており、その葛藤にイライラさせられることがなかったのが良い。
力が欲しいと望んだとはいえ、経緯は巻き込まれ型主人公。
まさか最後彼まで消えちゃうとはな。最後まで他人を守ることを貫いた。

緑川ルリ子

この物語の真の主人公。これは彼女が目的を果たすための物語。
技術者として有能だが、実は彼女もショッカーによってつくられた人工生命体みたいなもの。これは事前の考察なんかでも指摘されていた通り。
どこかの書き込みで「レイ+リツコ」って書いてあったけど、それに同意する。
演じる浜辺美波は強い存在感を発揮して良い。
彼女も終盤消えちゃうのは残念だったなぁ。てっきり二人目が現れるのかと期待してたよ。

一文字隼人

敵として現れるが仲間となる二号。ジャーナリストという設定は旧版と同じで行動原理もそこにある。
本郷が陰なので一文字は陽となりこちらも存在感を出し、本郷をキャラでも戦闘でも助ける。
そして最後は全てを継承して新1号の格好になっていたよね。
一文字の洗脳をルリ子が解いてみせたけど、これを他のオーグにもやったら解決はもっと楽だったのでは?と疑問が残った

オーグメント

改造人間の総称でいわゆる怪人であり、劇中ではオーグと呼ばれている。仮面ライダーもバッタオーグ。
昔のデザインと違い、今回のオーグ達は衣装、特にマスクが格好いい。
各オーグを演じた俳優たちもいろんな地上波ドラマでも出演している人たちで声ですぐわかる。
特に格好いいのは最初のクモオーグかな。
あと、長澤まさみ演じるサソリオーグはチョイ役かと思ったが、意味のある存在だったんだね。
ショッカーライダーも登場するよ。

アクション

登場するオーグの特徴に合わせて色んなパターンの戦闘を用意しているが、戦闘シーンはCGが結構使われている。
オーグ達の身体能力を表現するためのものだろうけど、明らかにCGなので違和感を感じる人もいるだろうなぁ。
イメージとしてはTVの平成ライダーの戦闘シーンと同じようなものだが、あれよりも雑な感じがした。
あと、サイクロンの登場するアクションシーンが多いので「ライダー」としての面目躍如といったところだろう。
ショッカーライダーとの戦いはトンネルの中なので暗くて分かりにくく、途中で状況を理解することは諦めた。

SHOCKER

今回のショッカーはあからさまに犯罪結社を名乗ってなく、友愛団体的な目標を持っているところが面白いし今っぽい。
しかし手段が多数の幸福ではなく尖った人の幸福であることが結果犯罪へとつながっているという設定らしい。
あのロボットKはまだ存在し続けるんだよね。だから組織としてのショッカーは残り続けている。

プラーナ

この物語のキーワード。いろんな用語が色々出てくるけど、とにかく鍵はこれ。
生命エネルギーというか魂みたいな扱い。オーグメントのエネルギー源であり、これを失ったら人間も魂を失った状態になる。
これで飛べたりもするみたいだから、ミノフスキー粒子、ATフィールドみたいなやつかな。
ここら辺は仮面ライダーというよりエヴァ。

ラスボス

ラスボスはルリ子の兄であるイチロー。彼も孤独で、人間すべてのプラーナを吸い取って別世界(ハビタット世界)に送ることが幸福だと信じて疑わない。多分見ている人は、人類補完計画を実行しようとする碇ゲンドウのようにしか見えないと思う。その終わり方もね。
チョウオーグは無敵感があったが、けっこうあっさりエネルギー切れしてしまったなぁという印象。
最後ボスと殴り合うという展開自体も第0号という扱いもはクウガっぽくて良かった。
演じる柳楽優弥も雰囲気が良かった。

その他

『シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース』として竹野内と斎藤工がまたまた登場。この二人の存在があって、主人公たちがショッカーと戦うんだってことの機軸を持つことができている役割だと思う。
しかも今回の彼らは結構有能なので、仮面ライダーの助けが無くてもショッカー壊滅できちゃうような気もする。

PG12

子供と観れないと噂になったPG12問題。自分の観た感想では、確かに小学校低学年までには刺激が強いかも。
戦闘員が血しぶきと共に仮面ライダーに倒されていくからね。これも、望まざるして手に入れてしまった狂暴な力に葛藤する本郷を表すためのものだから。
大人が観る分にはあまり気にならない。これくらいの表現は海外ドラマだとけっこうあるんだよね。『ゲーム・オブ・スローンズ』よりは観やすいレベルかな。

総論

初代仮面ライダー愛に満ちた庵野監督が彼流の味付けをした作品という感じだろうか。簡単に言うとエヴァ要素で表現した仮面ライダー。
テンポが速くてだれないで観れる。逆に個々のエピソードがあっさりしているように見えるかもしれない。
テーマとしては他人への信頼だろうか。

主人公の自分探し的な部分が暗いかもしれないが、個人的には好きな作品だな。
仮面ライダー分からなくてもストーリーの主軸は理解できると思うし、終盤は単純な勧善懲悪でないところがむしろ子供以外が楽しむ要素として良かったと思う。
あと、風景の映像は綺麗。

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