【海外ドラマ感想】ツイン・ピークス リミテッド

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いわゆる新ツイン・ピークス。25年ぶりに復活した続編ということのようだ。
旧版を日本の地上波で放送していた当時に見ていた自分としては「結局根本的には解決してないじゃん」という感想をもっていて、非常にもどかしい終わり方の印象が強かった。なので続編を楽しみにしていた。

旧版は話題先行だったが、正直ほとんど話が進まず、リーランドとウィンダムRの印象以外ぼやけている。
ただ、不思議映像とユーモアが多かったなと。牧歌的なところもちょっとあった。

新版は超常現象の映像がぐっと増えてユーモアが減ったのと、その分現代の海外ドラマの例にもれずエログロが増している。
昔みたいに、日常になかに少しずつ超常現象が染み出てくるような、そんな感じが良かったんだけどね。

(ネタバレあり)
主人公のクーパーは序盤にロッジを脱出するのだが、偽物が戻ってこない件もあって幼児退行したような状態で別人となって過ごすこととなる。
一方悪のクーパーは実は偽物(トゥルパ)で、ロッジへ戻ることに抵抗しながら犯罪を続ける。典型的な偽ライダーだね。

謎解きは主に犯罪捜査をするゴードン率いるFBIチームと、ローラ・パーマーの日記の謎を追うツイン・ピークスの保安官事務所の連中にゆだねられた形となる。FBIのチームは、真顔でシュール系のコントを繰り広げているような雰囲気があり、このチームのシーンが一番楽しめた。

クーパーもこんな状態のままだし、結局事件もちっとも解決する雰囲気を見せず、
あの調子でどこまでいくつもりなのかと、正直折り返し地点くらいで若干だれてくる。
凄惨な事件が色々起きているのだが、ほとんど進展が無いのは旧版と変わらない。
でも、今は大人になったので、きっと伏線が張り巡らされているに違いないと、我慢して見続けた。

途中にある、ロッジの元になる悪がどう誕生したかだけでほぼ丸々使う8章が衝撃的だった。
あと、ガサラキのガサラの舞みたいな空中の渦はロッジにつながっているのかね。

中々進まない色々なストーリーが、一気に加速し始めるのが14章だ。
もう終盤じゃないかってときに、ブルーブック計画に関連ある事件であることが知らされる。
そういえば、あのボブを作ったりNYで殺人事件を犯した奴はグレイっぽい外見をしてたしな。
そして16章で電気ショックというベタな方法でクーパーが正気に戻る。
が、あと数話で回収できるわけないよなって、諦めにも似た、でもどっか期待を込めた展開に進むが…

このシーズンで最終的に達成したことは、偽クーパーを倒したことと、過去に戻って歴史を変えてローラ・パーマーが死ななかったことにしたことだ。
でも25年後のローラを連れて家に戻そうとしたらうまくいかず、そもそも今何年だっけ、みたいなところで終わる。

結局、悪の存在は残ったままだし、ツイン・ピークスの発端となったローラ・パーマー殺人事件が無いことになっちゃったんで、自分の中で望んでいない展開になったかな。
ローラ・パーマーが生きていたら、なんかツイン・ピークスの根幹が揺らぐような気がして。

理解が難しく消化不良で終わるのは予想できたんだけどね…
まあ、デビッド・リンチらしいのかもしれないけど。

この記事へのコメント

2020年11月27日 13:49
拝見しました。
グーグルマップあまり詳しくないのですが、
座標調べたらなにがでるんだろとかおもったりしてます。

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